いかレシピ・煮るときのコツと切り込みを入れる理由
今回はイカをやわらかく煮るコツをご紹介したいと思いますので、煮物作りの参考にされてはいかがでしょうか。
イカの煮物をやわらかく煮るコツ3つ
イカは市場に年中出まわっていますので、手に入りやすくて用途が広い食材ですが、料理を作るときに困るのは下処理に時間がかかることです。
そして、お刺身で食べるときに内臓が入っているイカをさばくとなると、皮をむくのが大変です。
しかし、煮物の場合に皮をむくと、逆においしく仕上がりませんので、そのようなときのコツや煮るときのポイントを3つご紹介したいと思います。
また、イカに切り込みを入れてやわらかくする理由も記事下部に掲載しておりますので参考にしてください。
イカを煮るときのコツ3つ
「やわらかく煮るポイント」
- 煮込む場合と煮込まないとき
- 水はあまり使わず煮る
- 皮をむかない方がおいしく仕上がる
煮込む場合と煮込まないとき①
この煮込む場合と煮込まないときは、一緒に煮る食材が同じでも仕上げる方法によって変わります。
イカを煮込む場合
大根とイカを一緒に煮る場合は「 タコのやわらか煮 」と同じように時間をかけて繊維の中までやわらかく煮込んで作ります。
「イカ」
「タコ」
この煮かたの場合は、大根に含まれる分解酵素(ジアスターゼ)が手助けをしてくれて、イカが1時間ほどでやわらかくなりますから煮込んでください。
そして、今度は逆に煮込まない場合の方法です。
イカを煮込まないとき
主にイカは、タコと違って身が薄い胴の部分を食べますので、先に大根だけを煮て味がある程度染み込んでから、最後にイカを入れてサッと火を通せばやわらかく仕上がります。
そして、火を止めたあとは、煮汁が冷めていく段階でイカにも味が染み込んでいきます。
また、このイカに火が通るときの特徴として、サッと火を入れた場合は生のときよりもやわらかく、そこから急にゴムのように固くなり、次第に繊維がやわらかくなっていきます。
そして、もうひとつイカと一緒によく煮る食材で里芋や小芋がありますが、こちらは大根のようにやわらかくする手助けをする酵素が含まれていないのと、ある程度時間をかけると芋の方が煮くずれして見栄えが悪くなってしまいます。
■ 里芋や他の芋類とイカを一緒に煮る場合は、芋をある程度煮て味を含ませてからイカを入れ、サッと火を通してやわらかく、そして見栄えよく仕上げてください。
水はあまり使わず煮る②
この水はあまり使わないというのはイカの組織の約8割が水分であるためで、水分の多い煮汁で煮ると仕上がりが水っぽくなってしまいます。
ですから、先ほどの「 タコのやわらか煮 」のように煮込むとき以外は、水やだしは少量にして濃いめの煮汁でサッと煮からめるように火を通してください。
そして、イカを煮る場合も魚と同じように土しょうがを少し加えると臭み消しの役割をしてくれます。
皮をむかない方がおいしく仕上がる③
お刺身や天ぷら、炒め物にする場合は皮が残っていると固くなってしまい、色が白くならずに見た目がきれいに仕上がりませんが、煮物の場合は醤油で味をつけますので、塩で味つけして白く仕上げるとき以外は皮をむく必要はありません。
そして、イカ独特の風味は皮の部分に多く含まれていますので、むかずに煮た方がおいしく仕上がります。
イカに切り込みを入れる理由
【イカの繊維】
中国料理のお店などで花が咲いたようにきれいな包丁目を入れてあるのは見た目にもおいしくいただけます。
そして、他の国の料理でもイカには切り込みが入っています。
【切り込みを入れる理由】
魚や肉などはイカと違って繊維が1方向にしか入っておらず、薄く切ればやわらかくなります。
ですが、イカにはタテとヨコの両方に繊維があります。
そのため、切り込みでどちらかを切ってから薄く切る、または細く切らないと、繊維が残った状態でかたいままになります。
このことから、ほとんどの料理でイカに包丁目を入れて調理をしています。
今回はイカをやわらかく煮るポイントをご紹介いたしましたが、簡単なコツは鮮度のよいものにサッと火を通して煮る!この方法が手早く、そして、やわらかく仕上がると思いますので参考にしてください。
≫甲いかのさばき方手順を見る
【イカの煮物関連】
【タコの煮物関連】
【参考】
≫和食のだし、たれ、煮汁割合50音順一覧【あわせ調味料の配ごう集】
和食調理にお役立てください。最後まで閲覧していただき、ありがとうございました。