にしんの昆布巻きを割合で煮る方法
今回はおせち料理に役立つ昆布巻きの作り方をご紹介したいと思いますのでお役立てください。
今回は鰊(にしん)を巻きますが、鯛の子やたら子(※すけ子)、鮭、まぐろでも作れます。
※ すけ子とはスケトウダラの真子(卵巣)のことで、主に明太子やたら子に加工されます。
にしんの昆布巻きを割合で作る方法とやわらかく煮るコツ
昆布と干ぴょうの下ごしらえ
昆布は、水に30分程度ひたして、やわらかくもどしてください。
そして、干ぴょうは水洗いをしてボールに入れ、塩もみをしてから、さっと熱湯に通す、または10分程度水に浸していただくと下処理が完了です。
■ このときの注意点は干ぴょうをもどしすぎないことで、やわらかいと昆布を結ぶときに切れやすくなります。
ソフトにしんの下ごしらえ
にしんのかまのかたい部分と腹骨を包丁で切り落としてください。
そして、にしんを熱湯でさっと霜降りして冷水に取ったあと、うろこをとりのぞいて水気を切り、昆布の長さに合わせて、にしんを切ってください。
≫身欠きにしんのもどし方手順
■ 調理手順を分かりやすくするために、動画を作成いたしましたのでご活用ください。
巻き方とコツ
【1】最初に、もどした昆布の水分をふき取って、にしんをしっかりとしめながら巻き、両端を干ぴょうで結んでください。
■ 昆布は煮ていると徐々にふくらむため、しめ方がゆるいとにしんが抜け出ますので注意してください。
また、にしんが細い部分(腹身や尾に近い部分)は2本を合わせてください。
【2】次に、昆布巻きを鍋に入れ、昆布に爪が立つ程度までやわらかくゆでてください。
【3】このあと、冷水にとって水気を切り、再度、昆布巻きを鍋に入れてください。
煮汁を作る工程
お玉じゃくしで「だし」を8杯、酒、みりん、濃口醤油をそれぞれ1杯ずつ加えてください。
そして、同じお玉の半量を目安に砂糖を加えて、甘味を強くする場合は1杯入れてください。
【煮汁の割合】
だし | 8 |
酒 | 1 |
みりん | 1 |
濃口醤油 | 1 |
砂糖 | 0.5~1 |
■ この煮汁を昆布巻きの高さの2倍まで入れ、ひと煮立ちさせてアクを取ったあと、火を弱めてください。
【4】そして、昆布とにしんが、さらにやわらかくなるまで味を含ませてください。
【5】最後に、照り出し用のみりんを少量加えて、さらに5分間煮ると完成です。
■ この状態で冷まして、中まで味をなじませてから盛りつけてください。
味つけのポイント
昆布巻きや塩昆布を作るときは、食材自体から旨味が出ますので、調味料の分量を細かく量るよりも塩味と甘味のバランスをとる方が良い味に仕上がります。
割合をはかって作らない場合
割合をはからない場合は、水と酒で昆布巻きがやわらかくなるまで煮たあと、砂糖、みりん⇒醤油の順で調味料を加えてください。
そして、最後に「たまり醤油」を加えると色良く仕上がります。
≫昆布巻きの作り方手順を見る
【補足】
■ 一般に販売されている商品には「身欠きにしん」と「ソフトにしん」がありますが、身欠きにしんは下処理に手間がかかりますので、あらかじめもどしてあるものやソフトにしんが調理しやすいです。
※ ソフトにしんを使うと米のとぎ汁でもどす手間がなく、霜降りして余分な部分を取り除くと調理が手早くできて、にしん茄子や照り焼きなどにも便利です。
身欠きにしんのもどし方につきましては≫「乾物のもどし方、身欠きにしん」に掲載しております。
昆布の選び方
昆布は、平たくてしわの少ないものを選んでください。その方が中の具を巻きやすく、早くもどります。
また、少量を作るときは「煮昆布」という商品が販売されていますので、そちらを使うと便利です。
■一般のスーパーや乾物屋さんで販売されている「煮昆布」は、短いものが多いため、たくさん作る場合は少し不向きです。
【関連】
≫おせち料理の煮物関連
【1月7日の七草がゆ】
【1月15日の小豆(あずき)がゆ】
今回は、にしんの昆布巻きをご紹介いたしました。
他の煮物につきましては≫「本サイトの調理内容一覧」に掲載しておりますので参考にされてはいかがでしょうか。