「吸い物のコツ」
今回は吸い物が美味しく感じる塩分濃度の理由とコツ、調味料割合をご紹介したいと思いますので和食調理や献立作成の参考にされてはいかがでしょうか。
吸い物の味つけと割合比率
吸い物とは
吸い物は「汁物」のひとつで、だし、椀種、椀づま、吸い口を骨組みとした和食の中でも特に季節感を重んじる料理です。
そして、主になる具を椀種といい、椀づまが副にあたり、吸い口は香り(ゆず、木の芽など)のことです。
吸い物の塩分濃度の理由
おいしく感じる塩分濃度は約1%です。
この約1%には理由があり、体内を流れる水(生理食塩水)とほぼ同じ濃度で、病院の点滴で水分を補給するときの水には生理食塩水と書いてあります。
そして、この濃度を実際に体感できる例では、ケガをしたときに真水で傷口を洗うと痛いですが、塩分濃度が1%の水では痛みを感じません。
■ 塩分濃度1%は真水1000㏄に対して塩を10g加えた塩水で、青味野菜やパスタをゆでる場合の濃さです。
この体内を流れる水の塩分濃度=約1%が無意識においしいと感じる理由で、スポーツドリンクが水分補給に適しているといわれるのは汗と似た成分で作られているためです。
※ 日本料理の吸い物濃度を塩分計ではかる場合は、0.8~0.9の間におさめてください。
重要【補足】
注:包丁で深く切ったときは手を洗わずに止血して、急いで病院に行ってください。
※ 私自身も指を縫った経験があり、処置をしていただいたおかげで早く治りました。
私の場合はカニを切っているときでしたが診断によると、海老やカニは独特な菌を持っており、放置しておくと指を切断しなくてはならない危険性があるため予防接種をしていただきました。
ですから、診断を受けるさいには海老やカニを切っていたときなのかを必ず伝えてください。
吸い物の簡単な割合比率
「吸い物の割合」
だし汁 | 600cc |
酒 | 大さじ1 |
塩 | 小さじ 1/4 |
薄口醤油 | 5cc |
■ この割合は日本料理の吸い物を作る場合の簡単なものですので、家庭料理やご飯の共としては少し薄く感じるかもしれません。
【関連】
吸い物の味つけのコツ
吸い物の味つけは、ひと口めが薄いと感じる程度にしてください。
そうすると、だしを飲み終えたときに丁度良い濃さだと感じます。
これは他の料理も同じで、味は食べている間に徐々に濃く感じるようになり、ひと口めを丁度良くすると、最後まで食べづらくなったり、次の箸が進まなくなったりしますので料理作りの参考にされてはいかがでしょうか。
【参考】
今回は吸い物の塩分濃度をご紹介いたしました。
吸い物以外の割合につきましては≫「料理別の調味料割合一覧」にも掲載しておりますのでお役立ていただければ幸いです。
次回は違うメニューでお目にかかりたいと思います。最後まで閲覧していただき、ありがとうございました。