おせち料理に役立つ数の子の下ごしらえ
塩抜き方法と薄皮をむくときの簡単なコツ
今回は、おせち料理や祝い膳によく使う数の子の下ごしらえをご紹介したいと思います。
数の子の薄皮をむくのは手間と時間がかかって大変な作業ですが、コツをつかむとむきやすくなりますので正月の献立や和食調理の参考にされてはいかがでしょうか。
おせち料理に役立つ数の子の下ごしらえとコツ!塩抜き方法と薄皮のむき方
数の子の塩抜き方法とコツ
数の子の塩抜きは「けだし」といい、浸透圧を利用していますが、この塩は抜きすぎてもいけませんので、塩味は少し残してください。
【1】数の子は、子の重さの3~4倍の真水に浸けてください。
さらに、塩を抜けやすくするため、水に少量の塩を加えてください。
この塩少量は「呼び塩、または迎え塩」といって、加えることで塩の通り道ができますので、真水のときよりも早く抜けます。
【2】そして、数の子を浸けている水を2~3回取りかえて、塩気が少し残った状態まで抜くと完了です。
※ 塩を抜きすぎると苦味が出ますので注意してください。
そして、抜きすぎた場合は水1000㏄に対して大さじ1杯の塩を加え、その中に1~2時間つけなおしてください。
■ 干し数の子の場合は、米のとぎ汁で3~4日かけてもどし、そのあと薄皮をむいてください。
数の子の薄皮のむき方とコツ
【1】塩抜きをしたあと、両手で数の子の切れ目が入っている方をむこう側にして持ってください。
そして、親指の腹で切れ目の方向にむけて、力を入れずに表面を軽くこすりながら薄皮を端に集めてください。
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【2】次に、表と裏の薄皮を切れ目が入っている方の端に集めて、綱状の「たば」にしてください。
【3】そして、数の子の先(とがった方、または肉厚で丸みのある側)から、薄皮が切れないよう、やさしく丁寧に引っ張ると簡単にむけます。
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薄皮をむくときのコツ
薄皮をはがそうとしても途中でちぎれてむきにくいですが、一旦、切れ目側の端に集めて「たば」にすると、強度が上がって切れにくくなります。
そして、むきやすくなりますので、作業効率が上がります。
薄皮がむきにくい部分の方法
皮が切り目に入っているところや、子がくずれやすい部分は、竹串や爪ようじを使って取りのぞいてください。
■このあと、乾いた布巾の上に約30分間おいて余分な水分を切ってから「だし汁」に浸ける、またはガーゼで包んで味噌や酒かす床で挟んだり、こうじ等で味を含ませてください。
【おせち料理の祝い肴(ざかな)】
数の子をおせち料理に使う理由
「子孫繁栄の願かけ」
数の子はにしんの卵(卵巣)です。
そして、にしんは漢字で「鰊」または「鯡」と書きますが、おせち料理や祝い膳の場合は「二親⇒両親」に例えられます。
また、たくさんの子がついていることから、子宝に恵まれますようにという願いが込められ「子孫繁栄」の縁起物として、おせち料理や結婚式の披露宴で多く使われます。
この他にも、おせち料理に入っている食材には、それぞれが持つ縁起の良い理由や幸福を願ういわれがありますので参考にしてください。
【関連】
≫正月とおせち料理の作り方関連
今回は数の子の下処理法をご紹介いたしました。
他のレシピ等につきましては≫「日本料理案内所のサイト内容一覧」にも掲載しておりますのでお役立ていただければ幸いです。
次回は違うメニューでお目にかかりたいと思います。最後まで閲覧していただきありがとうございました。